磯と魚の写真
秘孔!!中国三千年
釣り名人鍼灸師 宮原赤竿のツボ講座  
三度の飯より釣り好きの鍼灸師、宮原赤竿先生が、
鍼をペンに持ち替えて、『週刊釣りサンデー』誌に連載した、
釣師のためのツボ講座「秘孔!!中国三千年」。
著者と出版社のご了解を得て掲載します。

読む指圧、まずやってみましょう。
(次回掲載は5月23日頃の予定です)

第23

腹立ちイライラ胸苦しさをスカーッ

■据わったり、立ったり、空いたり、いっぱいになったり、下ったりと人間の腹というものは何かと忙しいところですねえ。

 現代はストレス社会といわれています。
 会社でノルマを言い渡され、この不況の中で自分の力が発揮されぬままノルマを達成できず、自信喪失となっているようですね。
 上司に何も言えぬまま我が家へ帰り、つい妻や子供にいらぬ小言を言ってしまい、後から自分への反省の心が、自分自身を苦しめるというパターンですよ。
 思い当たる?
 よーし、それじゃ教えてあげましょう。「腹の立たぬ穴(つぼ)」です。
                  ♂♀♂
 「己は小さく気は長く、心は丸く腹立てず」などと色紙に書かれたものを見たようでしたが、なかなかそうは生きられないものですねえ。 腹が立つということは、腹に溜まっているものがあるということで、腹の中にあることを他人様に言ってしまえばスカーッとなるのですが。
 言うに言えないことの方が多いのがこの世の中。
 そんなときここです。
 両肩のてっぺん。「肩井(けんせい)」という穴を指先でグーッと押して下さい。
 5秒ほど、指先で穴を押すときに息をフーッと吐き出しましょう。
 これコツです。穴を押さえるときは、押す人も押される人も、息をフーッと吐き出すときに、心と体が合体して、自分自身のバランスが整えられるのです。
 自分自身で穴を押さえるときも、もちろんフーッと息をゆっくり吐き出しましょう。
 そして、もうひとつ。「関元(かんげん)」という穴、下腹部にある穴です。当コーナーをご愛読の中高年のオジ様方も聞いたことがあるでしょう?
 「臍下(せいか)三寸!」
 ここがそのヘソ下三寸なのです。男性に元気を出させる穴でもありますよ。「丹田(たんでん)」ともいい、元気の源を入れているところです。
 「臍下一寸」と書かれた書物もあるようですが、東洋医学的にヘソ下一寸は、「陰交(いんこう)」という穴で、先ほどの関元という穴より、パワーを増強する力は少ないと思われます。
 このヘソ下三寸にある関元という穴を、両手の中指の指先を使って、フーッと息を吐きながら、思っていること、言いたいこと、思い出したくないけど辛かったことを、セリフとして、
言葉として出しながら、また息を吸い、吐きながら、フーッ「馬鹿野郎、あいつは…!」と、本当に吐き出して下さい。
 スーッと出ます、出します、取らせます。
 「腹が立つ」ときに使って下さいね。
                   ♀♂♀
 さてそれから、イライラがあって落ち着きがなく、口調が早くて、自分自身が何と言ったのか分からぬほどにあわてる貴方。
 「イライラを取り去る穴」を教えましょうね。
 首の後ろにある「天柱(てんちゅう)」という穴です。
 鼻血が出たら、ほらご年配の方が空手チョップならぬ手刀で、トントンと叩いていた場所ですよ。
 後頭部の髪のはえぎわにある、僧帽筋腱(そうぼうきんけん)の外側にある穴で「頭重・頭痛・不眠症・高血圧・眼疾患・鼻疾患・肩こり・自律神経不安定症等に効く」と言われていますよ。
 これ、イライラに最適。
 ここを、自分の手刀でトントンと叩くもよし、両手の栂指でグーッと頭の骨に向かって強く押すもよし、です。
 頭の中にグーンと効いて2,3分後にイライラが取れてきます。
 やってみてね。
                  ♂♀♂
 さてさて、それから。
 「胸苦しさを取り去る穴」ってのもあります。
 気持ちがうつ状態で溜まると、胸がいっぱいになりますよ
 。胸が苦しいとか、息が吸えないという人も本当に多いものですよ。
 いつも上腹部(ヘソより上)が張っていて胸がつかえた感じの取れない人。こんな人は、足の穴の中で太陰脾経(太陰脾経)にある一番重要な穴の「太白」という穴を使って下さい。
 これは指先で押したり、もんだりしても効果は薄いようで、この穴に「鍼」をすると、スーッと胸苦しさが取れてきますよ。
 すると、息が楽に入ってきます。
 即座に「あっ、胸が楽になった、つかえが取れた!」と言うのですよ。不思議な穴がありますねえ。
 お近くの鍼灸院に行ってこう伝えて下さい。「胸がつかえますので、太白という穴に鍼をして下さい」と。
 太白は皮膚が薄いところにある穴なので、鍼灸師はこの穴を指先でグーッと押し、その押した力をフッとゆるめて、そのときトントントンと鍼を入れます。
 本当に無痛ですよ。
 鍼先が皮膚に入るやいなや、上腹部から胸全体が、風船が小さくなるように過緊張が取れていきます。いかに自分自身がいつも胸に力を入れ、上腹部にも力を入れていたかが、抜けたときに気づきます。
 ストレスが溜まっていた人ほど「ハーッ、息が楽になった!」と言います。
 この穴は糖尿病にも効くと言われていましたが、私に言わせてもらえば、胸や上腹部の過緊張を取る目的で使った方がよいと思います。
 これ、スーッとします。
                  ♀♂♀
 「腹の立たぬ穴」「イライラを取り去る穴」そして「胸苦しさを取り去る穴」を紹介しましたが、すべて効く穴でありますが、もっとも大切なことを、お伝えします。
 「あんたが悪い!」腹の立つのも、イライラするのも、胸苦しさも、あんたが悪いのです。
 すべての原因は貴方。
 そう、原因は貴方の努力不足です。
 「俺が悪かった」「力不足だった」と、反省の心で毎日を暮らして下さい。


*「腹立ちイライラ胸苦しさをスカーッのツボ」参考図はこちら



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