磯と魚の写真
秘孔!!中国三千年
釣り名人鍼灸師 宮原赤竿のツボ講座  
三度の飯より釣り好きの鍼灸師、宮原赤竿先生が、
鍼をペンに持ち替えて、『週刊釣りサンデー』誌に連載した、
釣師のためのツボ講座「秘孔!!中国三千年」。
著者と出版社のご了解を得て掲載します。

読む指圧、まずやってみましょう。
(次回掲載は5月22日頃の予定です)

第22

もうすぐ春ですね肩が疼きませんか

■上がらなくなった腕の治療は巨大なアオリイカにググググーと引っ張ってもらうに限りますよ! ねっ今井キョクチョー!。

 「三寒四温」とは古くからいわれる言葉ですね。3日寒い日が続くと、その後4日は暖かい…。そう、もうすぐ春です。
 人は春に向かうと、身も心も軽くなるものですが、40〜50代のオジ様方(オバ様方も)が、この春のころ「肩が痛い!」という「五十肩」が出現する春でもあります。
 「五十肩」は別名、寿肩などといって、人生において、「めでたい」お祝いの肩の痛みでもあります。
 なぜ、めでたいか?
 そう、自分の人生をふりかえり、今の自分自身を見つめなおすため…。
 そのチャンスを神様からいただいた…などと説明しますが、いかが?
 「そんな、めでたい名前。はいらないから、早く治してくれ!!」って?
                  ♂♀♂
 当誌の編集室の誰かさんも五十肩らしいですね。
 「夜中に疼くんです」
 はい、それが五十肩の前'半期に出現する疼痛型ですよ。
 特に朝方、気温が下がるときに、なんともいえない痛みが、肩関節を中心に肩・首へ。そして肘にも痛みが出るんですねえ。
 「何とかしてくれ、」
 はい、治しますよ。
 まずは、肩関節の前に位置する「前隙(ぜんげき)」です。
 肩関節は、腕の上腕骨、胸の上にある鎖骨、背中側の肩甲骨という3種頚の骨を中心に構成されていますが、五十肩では高頻度にこの部に圧痛が出ます。
 烏口突起(うこうとっき)という後ろから肩甲骨が前に出ている部分で、その烏口突起と上腕骨の間に、出るんですよ。
 「ここだあー!!」という五十肩のポイントです。
 前隙という穴(つぼ)、実はもともと中国にはありません。解剖学的に前関節裂隙部にあるから前隙と名称を付けられました。元・社団法人日本鍼灸師会学術部長の出端昭男先生が名付け親だと思いますが、違ったらごめんなさい。
 ここはプロ中、のプロの穴です。
 指先の鋭い感覚の持ち主で解剖学的にも精通した治療家の先生が、ここに鍼(はり)をしたら本当に効きます。
 もし自分で探すとしたら指先を立てで下さいね。そこヘエレキバンか生米を貼ってもよいですよ。
 肩関節が強く疼く人は、即、近くの鍼灸院へ、この週刊釣りサンデーを持ち込んで下さい。
 「前隙という穴に、鍼か皮内針をして下さい!」
 この一言でOKです。シクシクと疼く痛み、ズキズキと肩の前や後ろに出現する痛みも、この前隙という穴で、痛みが軽減していくのですよ。
 それに、補助穴として、肩の上にある「肩井(けんせい)」や、「曲池(きょくち)」という肘の上にある穴も忘れずに使って下さいね。
                  ♀♂♀
 五十肩は「有痛性肩関節制動症」ともいわれます。痛みがあって、それから動かなくなるということですよ。
 この病症の特敏をいくつか紹介しますね。
 ■中年以降に生ずる肩関節痛および拘縮。
 ■疼痛を軽減しても拘縮が存在する。
 ■夜間痛が強く、ときに頚部、上肢へ放散する。
 ■圧痛は急性期に前方、慢性期は後方に多い。
 拘縮という言葉を説明しましょうかね。
 五十肩の前半期は「疼痛型」ですが、後半期はこの「拘縮型」となります。
 「拘縮」とは動かない、固まる、運助制限どいう意味です。
 五十肩は初期には痛みが強くて肩の前の方に痛みが出て、それから痛みが減少するころ、今度は肩を中心に腕が上に挙上(持ち上げること)できないということです。
 五十肩のこの拘縮を早く緩和させる穴をこれから紹介しますね。
 「肩貞(けんてい)」と「天宗(てんそう)」。肩貞はイラストをよく見て下さい。腕の後ろの横紋のところにある肩甲骨の下縁にあります。
 天宗は肩甲骨の下の中心部にある圧痛点です。この肩貞と天宗をゆっくりもみほぐしたり、軽く軽く指圧をしながら、腕を前に挙上したり、横から上へ挙上したり、腕をゆっくり後ろに回したりすることで、五十肩の拘縮は緩んでくるものです。
 ただ、五十肩微症侯群といって、腕が動くようになったといっても、「結帯障害(けったい)」は残るものです。
 結帯とは帯を後ろで結ぶ動作のように、両側の上肢を同時に背部に回すようにして拇指を脊椎に沿わせて、できる限り挙上させるのですが、悪い上肢の方は良い方と比べると上がっていきません。
 ですから、五十肩の最後の最後は、腕を後ろに回すことが重要なのです。
 肩を中心とした動きで、どの方向へも上肢が動き、後ろへも回ってきたら、はい、治りました!
 短い期間で6ヵ月、長くで2年くらいですね。
 実は私も五十肩でして、昨年の春の4月に発症し、いまが微症候群のころで、上や横に上肢は上がっても後ろには、回りが悪いんです。
 自分自身に鍼治療はしませんが、先ほどから紹介した穴を使って、治しています。
 初期の疼痛型のときは前隙に皮内針をして、拘縮型の後期には、肩貞と天宗の穴を使って、腕も動くようになりました。
 クロの大型を取り込むときやダゴチン釣りで上肢を両側ともに「バンザーイ」するときも、リハビリのつもりで大きく大きく両手を上げました。
 釣りはリハビリに最適と私は思います。
                   ♂♀♂
 先日、南方へ磯釣りに行きましてね…。クロはボーズ。それでイスズミばかり持ち帰ったんです。
 旅費も大金でしてね。我が家の奥様に私の腕を後ろに回されて、痛ーい!!
 キャイーン!


*「五十肩に効くツボ」の参考図はこちら



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